12月の給与明細をスマホで開いて、いつもより数字が大きいことに気づいた瞬間の高揚感を知っている人は多いはずです。逆に、期待して開いた明細の「年末調整還付金」の欄に「0」と印字されているのを見て、静かに肩を落とした経験がある人もいるでしょう。還付金は人によって金額の差が大きく、同じ会社の同期でも「うちは3万円戻った」「うちは1円も戻らなかった」という差が普通に起こります。
還付金は「12月または1月の給与」と一緒に振り込まれるのが一般的です。ただし、いくら戻るか、そもそも戻るのかどうかは、申告した控除の内容次第で大きく変わります。
1. 年末調整の還付金はいつ振り込まれるのか

いつ戻ってくるのかは、お勤めの会社の給与スケジュールや手続きのタイミングによって異なります。
最も多いのは「12月の給与」と同時
一般的な企業では、年末調整の計算を12月の給与計算に間に合わせます。そのため、12月下旬の給与支払い日に、いつものお給料に還付金が上乗せされて振り込まれるケースが最も多いです。
「1月の給与」になるケースも
以下のような場合は翌年の1月給与での振り込みになることがあります。
- 会社の給与締め日・支払日のスケジュールの都合(月末締め・翌月払いなど)
- 年末調整の書類提出が遅れた
- 従業員数が多く、会社の事務処理に時間がかかる
どのように受け取るのか
| 受け取り方法 | 詳細 |
|---|---|
| 給与に上乗せ(主流) | 給与明細に「年末調整還付金」などの項目で記載され、給与と一緒に振り込まれます。 |
| 現金で手渡し | 規模の小さな会社や、特別な規定がある会社では、現金入りの封筒で手渡しされることもあります。 |
| 給与とは別に振込 | 給与とは別の日程で、給与口座に還付金のみが単独で振り込まれるケースです。 |
「いつもよりお給料が多い」と思ったら、給与明細の「年末調整還付金」や「過不足税額」という欄をチェックしてみましょう。
【国税庁の公式見解・1次情報】
国税庁タックスアンサー「No.2675 年末調整の過不足額の精算」では、精算方法について次のように定めています。
『給与の支払者は、年末調整で算出した1年間に納めるべき所得税及び復興特別所得税の額と、その年に源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税の合計額とを比較して、過納額があるときはその金額をその都度還付し、不足額があるときはその都度徴収します』
出典:国税庁 タックスアンサー No.2675「年末調整の過不足額の精算」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2675.htm
2. 還付金はいくら戻ってくるのか
国税庁は毎年「民間給与実態統計調査」を公表しており、給与所得者の年収階級別の税額データなどを確認できます(国税庁ウェブサイト https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/top.htm )。ただし、この調査は年末調整の還付額そのものを個人単位で公表しているわけではなく、還付されるかどうか、いくら戻るかは、それぞれが申告した控除の内容によって大きく変わるというのが実態です。
- 数千円〜1万円程度の人:特に控除(生命保険や扶養など)がない、または少ない独身の会社員など。
- 10万円以上戻る人:住宅ローン控除(初年度は確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整が可能。国税庁タックスアンサー No.1210)がある人や、その年に扶養家族(配偶者や子ども)が急激に増えた人など。
【現場のリアル】12月の給与明細を開いて還付金0円だったときの絶望
独身で賃貸暮らし、生命保険にも入っていないという会社員は、年末調整の書類のほとんどの欄が空欄になります。控除できるものが何もないため、毎月天引きされていた源泉所得税がほぼそのまま年税額と一致し、還付も追加徴収も発生しない「還付金0円」という結果になりやすいのです。同僚が「今年は5万円戻った」と話しているのを聞いて、自分の明細を二度見してもやはり0円のまま。これは手続きのミスではなく、単に控除する材料がなかっただけです。翌年に向けてiDeCoや生命保険への加入を検討する、といった判断材料にはなります。
注意:お金が戻らない、逆に「引かれる」ケースも
全員に必ず還付金があるわけではありません。毎月引かれていた税金が本来の税額より少なかった場合は、足りない分の税金を支払う必要があります(追加徴収)。この場合、12月や1月の給与から税金が追加で引かれるため、いつもより手取りが少ないという結果になることもあります。年の途中で扶養親族が減った人や、賞与が急に増えた人にこのパターンが起きやすい傾向があります。
3. なぜお金が戻る?還付金の仕組みと計算方法

会社員の場合、毎月のお給料から所得税が天引き(源泉徴収)されていますが、これはあくまで「仮の金額」です。1年が終わるタイミングで本来納めるべき正しい税額を計算し直し、毎月引いていた仮の税金との差を精算するのが年末調整です。
- 毎月引かれた税金合計 > 本当の税額 ⇒ 払いすぎ! = 還付金として戻ってくる
- 毎月引かれた税金合計 < 本当の税額 ⇒ 足りない! = 追加徴収として引かれる
多くの場合、会社は少し多めに税金を天引きしているため、年末調整をすると払いすぎた分が戻ってくるケースが多くなります。
還付金が多くなりやすい人の特徴
年末調整で申告できる控除が多い人ほど、税金が安くなり還付金が増える傾向があります。
- 生命保険や個人年金、地震保険に加入している(国税庁タックスアンサー No.1140 生命保険料控除)
- その年に結婚したり、子どもが生まれたりして扶養家族が増えた(国税庁タックスアンサー No.1191 配偶者控除)
- iDeCo(個人型確定拠出年金)をやっている
- 住宅ローンを組んでマイホームを買った(2年目以降。国税庁タックスアンサー No.1210)
こうした控除を受けるには、年末調整でしっかりと申告書類を作成し、保険料控除証明書などを提出する必要があります。
4. 面倒な計算や書類作成をスマホで終わらせる方法
還付金をしっかり受け取るためには、年末調整の申告書を正しく書くことが必須です。生命保険料控除の計算が複雑でよくわからない、小さな字で手書きするのが苦痛という方も多いはずです。
- 画面の案内に従って、チャット感覚で答えるだけ
- 保険料の面倒な計算も自動で完了
- できた書類データを会社に提出(または印刷して提出)するだけ
還付金を心待ちにする前に、まずは期限内に書類提出を終わらせましょう。
5. 還付金が振り込まれない!考えられる理由

1月になっても還付金が入っていないという場合、以下のような理由が考えられます。
- 書類の提出が遅れた・不備があった
会社の期限に間に合わなかったり、ハンコ漏れや証明書の添付忘れなどがあったりすると、会社側で年末調整の処理ができません。その場合は、国税庁タックスアンサー「No.2030 還付申告」に基づき、自分で確定申告をして還付を受ける必要があります。還付申告は翌年1月1日から5年間提出できます。
- もともと税金を払い過ぎていなかった
毎月の天引き額と正しい税額がピッタリ同じだった場合は、還付も追加徴収も発生しません(還付金0円)。
- 追加徴収されていた
前述のとおり、税金が足りずにお給料から引かれていたパターンです。給与明細を確認してみましょう。
- そもそも税金(所得税)を払っていない
パートやアルバイトで年収が103万円以下の場合、そもそも所得税がかからないため、還付されるお金もありません。
6. まとめ
年末調整の還付金について、ポイントをおさらいします。
- いつ?:12月下旬、または翌年1月の給与と一緒に振り込まれることが多い(国税庁タックスアンサー No.2675)
- いくら?:控除する材料がなければ0円もあり得る。控除の種類・金額によって大きく変わる
- 仕組み:毎月の給与から引かれていた「仮の税金」と「本当の税額」の差額が戻ってくる
- もらい損ねたら:国税庁タックスアンサー No.2030 に基づき、5年以内なら還付申告で取り戻せる
還付金は、あなたが払い過ぎた税金が戻ってくる大切なお金です。もらい忘れがないように、生命保険料などの控除証明書をしっかり用意して、正しい金額を申告しましょう。書類作成が面倒なときは、スマホで簡単な『書けた年末調整』を活用して、手続きを終えてください。
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